河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
日本の土地利用を踏まえた流域におけるネイチャークレジット制度に関する検討
中村 圭吾, 鈴木 敏弘, 早坂 裕幸
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2026 年 32 巻 p. 139-144

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抄録

本稿は,日本の流域におけるネイチャークレジット(NC)制度のあり方について,土地利用の実態と変遷を踏まえて検討したものである.近年,河川分野では河川環境の定量目標の導入によりネイチャーポジティブな川づくりが進展しているが,災害対策との両立の観点から,流域全体でのネットゲインの確保のために生物多様性クレジット等のNCの活用が議論となる可能性がある.そこで,国内の土地利用データを基に,クレジットの需要側(宅地開発等)と供給側(農地・耕作放棄地,自然共生サイト,河川等)を整理し,市場構造を推定した.その上で,河川におけるクレジット創出の評価単位として河川生物多様性ユニット(RBU)の考え方を提案し,流域単位での補償・貢献制度への展開可能性を論じた.さらに,水質・洪水緩和等を含む多様なNCへの拡張の方向性を示し,日本に適した制度設計の要点を提示した.

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