河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
砂州の固定化解消を目的とした「聖牛」による流況攪乱と河床応答に関する数値解析的検討
高野 和成, 武藤 裕則, 桑原 正人, 張 浩, 田村 隆雄
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2026 年 32 巻 p. 247-252

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抄録

近年,河道内の土砂供給量の減少に起因して,澪筋が固定化し,砂州の安定化・樹林化が進行するなど,河道二極化が顕在化している.本研究では,河道二極化を構成する要因の一つとして砂州の固定化に着目し,砂州地形の流動および攪乱を促すことを目的とする.そこで,環境負荷が小さく施工性に優れる日本の伝統工法である聖牛を対象として,流況攪乱を通じた地形応答および河床変動への影響を数値解析により検討した.まず,複雑な立体構造を有する聖牛の流体抗力特性を平面二次元モデルに反映可能とするため,iRICNays2DHのソースコードを改良し,聖牛部材の水深別投影面積に基づく抗力モデルを構築した.次に,水路実験結果との比較により,提案モデルが聖牛周辺に形成される流速低減域の位置・分布や流向変化,洗掘・堆積域の空間的区分といった主要な特徴を概ね再現可能であることを確認した.さらに,交互砂州を有する数値実験水路において聖牛の配置形態を変化させた解析を行い,配置形態が河床変動量のみならず,洗掘・堆積の空間的分布様式に大きく影響することを示した.

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