河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
降雨継続時間を考慮した長時間アンサンブル降雨予測活用方法の検討
道広 有理, 山路 昭彦
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2026 年 32 巻 p. 295-300

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抄録

ダムの事前放流の実施判断においては,一定時間(降雨継続時間)当たりの最大雨量としてダムごとに基準雨量が設定されているが,降雨継続時間の違いが降雨予測の判定精度に与える影響や,予測情報の適切な活用方法については十分に整理されていない.本研究では,全国12ダム流域を対象として,近年活用が進んでいる長時間アンサンブル降雨予測および気象庁ガイダンス予測を用いて,降雨継続時間に着目した予測精度の評価を行った.降雨継続時間別の基準雨量に対する超過判定について捕捉率,一致率および適中率を算出し,予測手法ごとの特性を比較した.その結果,降雨継続時間が12時間以下の短時間条件では,アンサンブルメンバーの超過数による判定が有効であり,24時間以上の長時間条件では,上位予測でも捕捉率は概ね高く,超過数判定との差は小さいことが明らかとなった.ガイダンス予測と比較すると,指標によって優劣は分かれるものの,アンサンブル降雨予測は5日先まで利用でき,より早期に事前放流を開始できる可能性を示した.

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