2026 年 32 巻 p. 313-318
標準越流頂やラビリンス型越流堰に比べ流量係数Cdの大幅向上が期待されるピアノキー型越流堰(PKW)について,国内ダムへの導入検討時に水理設計上課題となりうる観点として,国内ダムでは一般的に設置される天端橋梁の橋脚配置が挙げられる.そこで,天端橋梁橋脚がPKWの流況やCdへ与える影響を明らかにすることを目的に水理模型実験を実施した.その結果,配置によらず橋脚を設置したことでCdが低下したものの,Cdが標準越流頂の1.5~2.5倍程度は確保されることを示した.また,橋脚を流入部と流出部に設置した各場合において越流水頭の増加に伴うCdの低下メカニズムを推定し,机上設計ではそのメカニズムに留意した橋脚配置の検討必要性を指摘した.