2026 年 32 巻 p. 85-90
本研究では,環境指標として有効であるとされるハゼ科魚類を対象とし,UAV空撮画像を用いた画像解析による各種の分布予測の手法構築および画像枚数や解像度による予測精度の違いを明らかにすることを試みた.解析の結果,対象種の識別率が0.9以上は20%,0.8以上0.9未満は38%,0.7以上0.8未満は33%,0.7未満は10%で,識別率0.7以上が90%であり,高精度で分布予測が可能であった.また,画像枚数が多いほど識別率の平均値は上昇(0.048-0.113)し,2 mおよび4 mの画像サイズでは解析精度が安定した.また,対象種によって違いはあるものの,5mm/pixの解像度で最も識別率が高くなる傾向がみられた.以上のことから,本手法を用いることで潮間帯全域のハゼ科魚類の分布が予測可能になり,汽水域の保全・管理にとって必要不可欠な河川環境情報図の改良および更新に貢献できる可能性が示された.