スポーツ選手は日常的に多くの時間を充て,スキル獲得を目指している.本研究では,競技チアリーディング日本トップ選手における,スキル獲得の要因について明らかにした.調査対象者は,競技チアリーディングの現役日本人女子選手で,所属チームにおいて全国大会での優勝経験を持ち,且つ世界選手権の日本代表に選出され優勝した経験がある7 名とした.1 対1 の半構造化インタビューによって収集されたデータは,質的データ分析手法SCAT を用いて分析された.その結果,15 個の概念を生成し, 最終的には,目標の明確化や動機の内在化といった「認知的方略」,練習の質や量といった「練習の内容」, 基礎スキル練習や専門トレーニングによって獲得された「スキルの転移」,フィードバックや分析から得られる「選手としての学び」によって,スキルを獲得していた.