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海外視察報告
海外視察研修報告
齋藤 柳子
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2026 年 90 巻 p. 9-17

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抄録

本稿は、2025年5月の総会において、海外視察研修の企画希望が出され、それに応えるべく三輪会長が旅程や訪問先との事前交渉等、すべて担当された結果、2025年10月28日(火)〜30日(木)に実施された視察研修の記録である。訪問先は、初日にソウル市立図書館、二日目に韓国国家記録院城南支部、3日目に韓国国立中央図書館と、1日1カ所、ソウルに2泊3日でじっくり見学した。

9月の理事会で旅程詳細が発表され、広報の期間が短く参加者数が危ぶまれたが、新規会員2名が加わり、4名とコンパクトなツアーとなり、タクシー乗車等、移動する上で都合がよかった。参加者名は以下のとおりである;会長三輪宗弘、新規会員:樋口謙一郎(椙山女学院大学情報社会学部教授)、新規会員:市原猛志(熊本学園大学商学部准教授)、齋藤柳子

訪問先から通訳を同行するようにいわれ、事前に予約していたが、連絡がなく心配された。しかし樋口先生による流暢な通訳で大いに助けられ、また移動手段や食事場所の案内もしていただき、楽しく有意義な旅であった。

私は2011年に明知大学校、2012年に釜山大学校を訪問したことがあるが、今回の旅で強く感じたのは、韓国文化の急速な「デジタル化と伝統文化の保存」という共存が見られたことである。それが国全体としての推進力により、当時と比較して自国通貨GDPが約38%(2025年現在)の成長に伴い、ハード、ソフト両面でデジタル化が充実してきていると感じられた。その結果は、韓国は2024年のOECDデジタル政府指数で1位を獲得するなど、公共分野のデジタル化で世界をリードしている。通信インフラは 2024年までに全国的な5Gネットワーク構築を完了し、2026年には世界初となる「Pre-6G」サービスの実証を目指している。デジタルプラットフォーム政府として、AIを活用して国民一人ひとりに合わせた行政サービスを先読みして提供する「デジタルプラットフォーム政府」への移行を進めている。それは、韓国国立中央図書館におけるオンライン教材が20,754,950点もあることからその取り組みの拡がりが感じられる。

(参照:JSTアジア・太平洋総合研究センター フェロー松田侑奈「電子政府を超える「デジタルプラットフォーム政府」推進―AI活用し各省庁の情報を統合 韓国」.2023.4.28)https://spap.jst.go.jp/korea/experience/2023/topic_ek_18.html アクセス2026.01.12

日本もそれぞれの組織がデジタル化を推進していないわけではないが、国会図書館のデジタルコレクションは、2025年11月末現在、一括検索が可能なものは486万点と報告された。(参照:日本経済新聞 2026.01.12)それ以外にも各大学、研究機関それぞれ縦割りでデジタル化は推進されてきているが、予算投下された結果は、国全体の成果として見えにくい。

尚、この報告は、当学会のニュースレター113号に掲載されたものを手直ししたものであることをご了承願いたい。

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