2026 年 46 巻 8 号 p. 17-24
滑走路への進入方向は,航空機が対向風で着陸できるよう,着陸空港における風向変化に伴い調整される.本研究では,着陸時の閾値となる風の条件を明らかにするため,操縦者が進入方向を柔軟に選択でき,最適な経路選択が可能な離着陸回数の少ない空港に着目した.飛行経路の短い側に計器着陸装置(ILS)が供用されている空港では,優先滑走路方式適用の有無によらず,進入方向が変更となる風の閾値は背風成分約7 ktであった.飛行経路の長い側にILSが供用されている空港では,横風成分が大きい場合にILS進入可能な滑走路を選択する傾向が示された.優先滑走路方式に関しては,制限が解除される背風成分5 ktの閾値を超えると,飛行経路の短い進入方向を選択する傾向が認められた.