老年社会科学
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基本健康診査の集団方式による高齢者の生活機能評価の実態
佐藤 浩司佐藤 秀寿鈴木 仁安村 誠司
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2008 年 30 巻 1 号 p. 90-97

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抄録

 本調査は,高齢者における生活機能評価の現状を知り,今後の特定高齢者施策に資する基礎資料の作成を目的とした.福島県内で,2006年4~10月までに,基本健康診査を集団方式(要介護認定者も含む)で受診し,生活機能評価を受けた72,512人を対象とした.評価は平成18年6月9日付厚生労働省老健局長通知「特定高齢者の決定方法」に準拠した.結果,要医療者率は,前期高齢者48.3%,後期高齢者56.1%,生活機能の著しい低下者率で,前期高齢者1.6%,後期高齢者4.4%と,いずれも後期高齢者で有意に高値を示した.特定高齢者に相当する高齢者は,医療を必要とする高齢者を含めても生活機能評価受診者の2.66%であり,集団方式の受診者は活動度が比較的高い,元気高齢者にかたよると考えられた.今後,介護予防を効果的に取り組むためには,後期高齢者で,基本健康診査を受診しない,できない者への生活機能の把握が重要であると思われた.

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© 2008 日本老年社会科学会
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