外出頻度の少ない「閉じこもり」に関連する地域要因の検討を行った.都市的な地域に比べ生活関連施設へのアクセスが悪い農村的地域ほど外出機会は減少するという仮説を立てた.
分析対象はA県の10市町の79小学校区とした.目的変数を各小学校区単位での外出頻度の少ない「閉じこもり」観測割合とし,説明変数は当該小学校区の人口密度を都市的な集積を表す指標として用いて分析を行った.
その結果以下の知見が得られた.①小学校区単位で集計した「閉じこもり」観測割合は小学校区の人口密度と関連していた(spearmanの相関係数-0.60).②小学校区の年齢構成,調査対象高齢者の所得・教育年数の構成を考慮しても「閉じこもり」観測割合と人口密度は関連していた.
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