老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
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後期高齢者の子どもを対象とした調査における回答者の偏りと傾向スコアによるデータ補正
小林 江里香深谷 太郎菅原 育子秋山 弘子Jersey Liang
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2009 年 31 巻 3 号 p. 378-389

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抄録

 高齢者への家族支援についての理解を深めるには,高齢者自身に加えて子ども側からもデータを得ることが有益である.本研究では,面接調査に回答した77歳以上の親(n = 823)を介して子ども(n = 2,136)に郵送調査への協力を依頼した調査において,回答した子(n = 685)の属性にどのような偏りがあるかと,回答者の偏りを補正するためのウェイトについて検討した.親から得た子どもの情報を用いてロジスティック回帰分析を行った結果,親の近くに住む子や,きょうだい数が少ない子, 介護者となることが期待されている子ほど回答者となりやすい傾向がみられた.この回答者となる確率を傾向スコアとし,その逆数をウェイトとした.種々のサポートについて,親から支援の提供者として挙げられた子の割合は,子ども調査の回答者では,未回収者を含む子ども全体に比べて高かったが,この差は,データ補正後は小さくなり,ウェイトの有効性が確認された.

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© 2009 日本老年社会科学会
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