老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
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特別養護老人ホームにおける看取りケア実施状況と関連要因
島田 千穂堀内 ふき鶴若 麻理高橋 龍太郎
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2013 年 34 巻 4 号 p. 500-509

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抄録

 特別養護老人ホームで,看取りケア実施状況と体制上の関連要因を明らかにするため,施設内での療養後死亡の実態とスタッフ・ケア体制,意向確認・説明の実施状況,連携の仕組み,ケアに対する自己評価との関連を検討した.全国老人福祉施設協議会加盟施設1,200か所を抽出し,各施設長あてに調査票を郵送して看護職リーダーによる記入と返送を求めた.回収率は35.9%であった.退所者の死亡の内訳から,施設を3群;施設内死亡なし群(n = 79),療養後死亡低群(n = 231),療養後死亡高群(n = 79)に分類し分析した.療養後死亡高群は,夜間死亡時の医師の往診,および終末期ケアの意向確認の実施の割合が他2群に比べて高かった.利用者・家族とコミュニケーションを図り,施設職員のケアの技術を向上させることを通じて,看取りケアが安定的に実施できる体制につながることが示唆された.

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© 2013 日本老年社会科学会
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