2013 年 35 巻 1 号 p. 39-48
本研究はライフレビューとライフストーリーブック作成プログラムを虚弱な高齢者に実施し,心理的QOLに及ぼす効果を検証することを目的とした.参加者は特別養護老人ホーム利用者22人(年齢範囲:71〜95歳)で,10人は介入群,12人は対照群とした.介入群は,週に1度,連続して6回ライフレビューを実施し,のちにライフストーリーブックを作成した.プログラムの介入効果を調べるために心理的QOLに関する指標として精神的健康,ネガティブ気分,自尊感情,統合性を測定した.群と評価時点を2要因とする反復測定の分散分析を行い,3つの指標において有意な交互作用を認めた.評価時点の効果が介入群と対照群で異なっており,介入群は精神的健康,ネガティブ気分に改善を示したのに対して,対照群は自尊感情に悪化を示した.本研究からライフレビューとライフストーリーブック作成プログラムが虚弱な高齢者の心理的QOLを向上させるのに効果的であることが示された.