老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
原著論文
孤独感を媒介としたソーシャルサポートの授受と中高年者の精神的健康の関係
UCLA孤独感尺度第3版を用いて
豊島 彩佐藤 眞一
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2013 年 35 巻 1 号 p. 29-38

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抄録

 本研究は,中高年者を対象としてソーシャルサポートの受領と提供が孤独感を低減する効果,および両者の精神的健康との関連性を検証することを目的とした.50歳以上の男女を対象として質問紙調査を実施し,326人を分析対象者とした.本研究では孤独感を測定する尺度としてUCLA孤独感尺度第3版を用い,確認的因子分析により信頼性を確認した.その後,精神的健康(WHO-5),ソーシャルサポートの授受,主観的経済状況,主観的健康度を変数とするパス解析を行った.その結果,情緒的サポートは孤独感と関連性が認められたが,道具的サポートとの関連性は有意ではなかった.また,ソーシャルサポートと精神的健康との直接的な関連性は,道具的サポートの受領を除いて認められなかった.本研究の結果から,ソーシャルサポートが精神的健康に及ぼす効果は,サポートの有無を認知することが直接的に影響するのではなく,孤独感という不快感情を低減することによる効果であると考えられる.

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© 2013 日本老年社会科学会
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