2020 年 42 巻 3 号 p. 188-199
本研究では,仕事の要求度-資源(JD-R)モデルに準えつつ,仕事の量的・質的負荷とバーンアウト,ワークエンゲイジメントの関係について調べた.5種の介護サービス181事業所から計1,129人の介護職員のデータが集められた.共分散構造分析の結果,JD-Rモデルに修正を加えたモデルが適合した.具体的には,量的負荷が情緒的消耗感を媒介として脱人格化に影響していた.質的負荷は個人的達成感に直接影響し,かつワークエンゲイジメントが両変数を媒介していた.そして,ワークエンゲイジメントは脱人格化を減じる可能性が示唆された.これらの変数間の影響に関しては,通所・訪問介護群,短期入所・小規模多機能群でも同様に確認された.適切な仕事量と裁量権,明確な役割を与えることで,情緒的消耗感を軽減し,かつワークエンゲイジメントを高めることが重要であるものと考えられる.