2024 年 45 巻 4 号 p. 327-337
地域包括支援センター・社会福祉協議会など公的な相談窓口(以下,包括・社協等)への相談意向と地域のソーシャル・キャピタル(SC)の関連を検証した.対象はJapan Gerontological Evaluation Studyが2016年に行った自記式質問紙調査に回答した要支援・介護認定を受けていない65歳以上の高齢者124,014人(39市町,572小学校区)である.マルチレベルロジスティック回帰分析の結果,対象の人口統計学的特性や個人のSC等を調整しても,地域のSC「社会的連帯」の豊かな地域に住む人のほうが,包括・社協等に相談する意向をもつ可能性は高い(OR=1.004)という関連が示された.一方,地域のSC「互酬性」の豊かな地域に住む人のほうが,包括・社協等に相談する意向をもつ可能性は低い(OR=0.988)という関連も示され,相談意向と地域のSCの関連は,SC指標によって異なった.