食生活研究
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揚げ過程の視覚情報による天ぷらの品質評価の検討 -たんぱく質食品の場合-
山中 由実石田 康行櫟 彩見 彩見内藤 宙大山中 なつみ小川 宣子 小川 宣子和泉 秀彦
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2025 年 45 巻 1 号 p. 55-63

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抄録
料理の品質評価を調理過程から推定するために、調理工程の変化を視覚から把握できる可能性について、炭水化物食品であるさつまいもの天ぷらで揚げ過程の油面を撮影した画像のcontrast値から出来上がりの品質を評価できる可能性を示唆した1)。本報告ではこの手法を応用し、たんぱく質食品について、えびの天ぷらを用いて視覚評価と品質評価の関連を調べ、天ぷらとしての加熱条件を求めることを目的とした。 油面の水分蒸発状況を画像処理することで、揚げ過程でのえびおよび衣からの水分蒸発やえびと衣間の水分挙動を推定することができた。水分量の変化はえびのたんぱく質変性に関わり、たんぱく質変性はえびの硬さに影響する。また、水分量は、衣のサクサク感(破断応力)にも影響することから、好まれるえびの天ぷらは水分量と深く関わる。調理過程における水分量の変化を画像処理により視覚化することで安定した好まれる天ぷらを得ることができる。好まれるえびの天ぷらはえびおよび衣からの水分蒸発量が少なくなったタイミングであることが明らかとなった。これにより料理人が関わる調理過程を画像処理により判断することで、安定した品質の料理の作製に繋がることが示唆された。
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