第一次大戦後のヴェルサイユ体制とワシントン体制にもとづく国際協調体制の下、平和を求める戦争違法化の活動が国際的に展開され、世界規模の集団安全保障体制が構築される中、日本の宗教界と宗教学界は御大典記念日本宗教大会(一九二八年)と日本宗教平和会議(一九三一年)を開催した。
国際連盟の設立と不戦条約の調印・批准を踏まえて、日本の宗教界・宗教学界は宗教間協力によって、この二つのイベントを実施した。戦争を防止絶滅する方法を検討し、国際平和と戦争否認のメッセージを国内外に発信した。ただし、宗教者・宗教学者の間では「戦争と平和」の捉え方はさまざまであり、統一的な見解が導かれたわけではなかった。とはいえ、二つのイベントは戦争の違法性と罪悪性を問いながら、宗教者の立場から戦争放棄を促進する平和への取り組みであった。それはまた、国際的な宗教者平和運動のネットワークにも連なる可能性を有した事業だった。