レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(「医薬品の投与に関連する避妊の必要性等に関するガイダンス」に係る基本的考え方と今後の課題)
添付文書における避妊に係る情報の国際比較
米村 雅人藤城 法子元永 伸也
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2022 年 12 巻 1 号 p. 75-83

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抄録

日本,欧州,米国における医薬品添付文書に係る規制は,各国の規制当局において管理されている.日本における医薬品添付文書に相当するものは,欧州では欧州製品概要(summary of product characteristics: SmPC),米国ではLabelingとして扱われている.この添付文書における避妊に係る情報記載内容に関して,日本,欧州および米国における内容に差異があることがわかった.海外の添付文書において,具体的な避妊期間の記載がある場合においても,国内添付文書においては「一定期間の避妊」とする具体性の乏しい記載があることもわかった.米国では,「Oncology Pharmaceuticals: Reproductive Toxicity Testing and Labeling Recommendations Guidance for Industry」が2019年5月に発出され,各医薬品に関する血中濃度半減期にもとづく具体的な避妊期間の注意喚起がされている.本邦の添付文書における避妊期間の記載においても,具体的な期間が記載される必要があると考える.

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© 2022 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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