レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(「医薬品の投与に関連する避妊の必要性等に関するガイダンス」に係る基本的考え方と今後の課題)
医薬品の投与に関連する避妊の必要性等に関するリスクコミュニケーション
堀口 逸子本田 恭平高田 拓哉石橋 由基
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2022 年 12 巻 1 号 p. 85-92

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抄録

本報告では,医療提供者とがん患者との間で行われる,医薬品の使用に伴う避妊の必要性に関するリスクコミュニケーションについて考察する.20歳代から40歳代の男女2,000人を対象に,Webサイトを利用した質問紙調査を実施した.10の用語のうち,最も認知率が高かったのは「抗がん剤」で79.8%だった.しかし,半数以下の用語で,認知率が20%以下だった.これらの結果から,医療提供者は情報提供の際に,コミュニケーションスキルを駆使する必要がある.「医薬品の投与に関連する避妊の必要性等に関するガイダンス」は,患者に対して正確な情報を提供するためのツールになる.ホームページ上の表現を精査したり,用語集を用意したりすることで,医療提供者と患者双方のコミュニケーションの負担を軽減し,理解を促進することができると考えられる.

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© 2022 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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