レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(AIを利用した医療機器の将来とその課題~画像診断システムを中心として~)
次世代医療機器評価指標作成事業/AI審査WGの成果について
橋爪 誠
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2019 年 9 巻 1 号 p. 25-29

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抄録

人工知能 (AI) を利用した医療画像診断支援システムが近年市販化されつつある. しかしながら, AIには市販後の性能変化や処理過程のブラックボックス化, データの信頼性などの問題があることが知られている. そこで, 日本政府はAIを利用した医療用画像診断支援装置審査評価指標策定を目的として, 関係学会や厚生労働省, PMDAなどを構成メンバーとするワーキンググループを立ち上げ, 考え方や留意すべき点について検討している. AIを利用した医療機器を診療に用いた場合の最終責任は医師にある. 製造販売業者は, 学習用データの入手元などを申請時に報告し, 性能範囲を規定して規定範囲を逸脱した場合の対策を講じる必要がある. 使用者や製造販売業者は, リスクマネージメントに関して適切な対策をあらかじめ講ずることが求められる.

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© 2019 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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