1980 年 19 巻 5 号 p. 272-278
自動火災警報装置に代表されるような安全監視システムでは,その構成要素であるセンサの取りうる状態として一つの正常状態および二つの故障状態があり,またシステム全体としてもそれに対応して一つの正常状態および二つの故障状態(誤報と欠報)がある.本報文は,この種のシステムの信頼性解析問題へFTA(フォールトツリー解析)の適用を試みたものである.センサシステムの誤報と欠報を,FTを用いて統一的に記述する.また,定性的・定量的解析を行ない,種々のセンサシステムの優劣を比較検討する.