1985 年 24 巻 1 号 p. 9-16
可燃性気体の噴出漏えいの結果生ずる濃度不均一な空間におけるガス爆発時の圧力変動と火炎挙動の関係を小形模型を用いて調べた。パラフィン紙で閉じた開口予定部を有する燃焼容器内に満たしておいた空気中に,メタンを噴出し,形成した濃度不均一場における火炎伝ぱを高速度シュリーレン写真法により撮影し,同時に圧力変動を記録した。比較検討する目的で,濃度均一で同じ強さの乱れのある場,および濃度均一で乱れのない場での火炎伝ばと圧力変動を同様に記録した, 実験結果を整理・解析し,圧力変動と火炎挙動が密接な関係にあること,気流の乱れにより火災面面積が大幅に増大すること,濃度の不均一性があるとむしろこれが減少する傾向にあることなどを明らかにした.