安全工学
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24 巻, 1 号
安全工学_1985_1
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
安全への提言
総説
  • 井上 威恭
    1985 年 24 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 1985/02/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    安全診断の方法は大雑把に定性的診断,定量的診断,および解析的に進めるリスクアセ芳メントに分類でぎる,定性的安全診断の代表例がチニックリストによる安全点検,定量的安全診断の代裏例が危険指数による評 価とFMEA,解析的な手法の代表例がFTAとETAである・ 本稿ではこれら代表的手法の長所と短所をあげ,安全なる安全診断を望むならぱ,いくつかの手法を組合せたマルチプルチェックを勧めている,セフティアセスメントは安全診断の一手法であり,災害想定はセフティアセスメントを行なう場合の前提条件であり,「許容されるリスク」はセフティアセスメソトの判断基準を与 える.

報文
  • 土橋 律, 佐藤 研二, 平野 敏右, 秋田 一雄
    1985 年 24 巻 1 号 p. 9-16
    発行日: 1985/02/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    可燃性気体の噴出漏えいの結果生ずる濃度不均一な空間におけるガス爆発時の圧力変動と火炎挙動の関係を小形模型を用いて調べた。パラフィン紙で閉じた開口予定部を有する燃焼容器内に満たしておいた空気中に,メタンを噴出し,形成した濃度不均一場における火炎伝ぱを高速度シュリーレン写真法により撮影し,同時に圧力変動を記録した。比較検討する目的で,濃度均一で同じ強さの乱れのある場,および濃度均一で乱れのない場での火炎伝ばと圧力変動を同様に記録した, 実験結果を整理・解析し,圧力変動と火炎挙動が密接な関係にあること,気流の乱れにより火災面面積が大幅に増大すること,濃度の不均一性があるとむしろこれが減少する傾向にあることなどを明らかにした.

  • 不活性物質希釈による爆発物の安全化
    村永 浩太郎, 松永猛裕,田村昌三,吉田忠雄, 新井 充, 中村 順
    1985 年 24 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 1985/02/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    MkⅢ弾動臼砲は,爆発による臼砲の振れと試料が比例するため爆発威力を測定するのに有用な試験法である、そこで今回は,このMk皿弾動臼砲を用いて不活性物質希釈による不安定物質の爆発性を調べた.その結果,TNT,テトリル,PETNの高性能爆薬は希釈により威力の低下が見られ,さらにこれを50/60鉄管試 験で確認した.また,硝安を硫安で希釈すると最初その威力は増えるが,硫安の割合が増えるにつれ希釈剤として働き威力は低下した.一方,過酸化ベンゾイルはその分解温度の低さのため,高性能爆薬とは異なった挙動を示した.以上,弾動臼砲は希釈の影響を評価するのに有効な試験であるものの,最終的に爆ごうの伝播性を調べるには50/60鉄管試験と並行して行なう必要があることがわかった.

  • 実ラインにおける計算値と実測値の比較
    山下 多賀雄
    1985 年 24 巻 1 号 p. 24-33
    発行日: 1985/02/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    本編においては,第1報および第2報に掲げた基礎理論を実際のパイプラインに適用して求めた計算値と,実測値を比較した結果について報告する.その結果次のことが明らかになった, 1)第1報および第2報で仮定した理論がおおむね正しいことが実証された, 2)管路内の油温変化に基づく流量差の最大値は,その他の誤差の合計値よりはるかに大ぎくなり,流量差検知法による漏洩検知精度に著しい影響を与える. 3) 発生流量差は油温と周囲温度との差に関連して変化し,10月頃に流量差が負から正に転じ,4月頃に再 び正から負に転じて顕著な季節変化を示す.

技術ノート
資料
  • 山口 裕
    1985 年 24 巻 1 号 p. 37-39
    発行日: 1985/02/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    日常,研究室の試薬棚や薬品戸棚の中に無造作に置かれている化学薬品が,地震その他の際に棚から落下し,瓶の破壊によって混合接触して反応し,発火,爆発等をひきおこし,大事に至った例がいくつかある,仙台地方を襲った宮城県地震で大学研究窒の火災が誘発されたことも気憶に新しい.これを契機に化学薬品の混触危険性について各方面の漂意が喚起されている. 各研究室で実際に化学薬品の混触危険の組み合わせを判断して分離保管を行なうことは,困難な作業となる.この分離保管上の参考となるいくつかの著書や報告書があるが,それをひもときながら作業を進めることは効率的ではない,そこで,周常最もありふれた危険薬品について,それらの組み合わせによって,どのような危険性が生じるかを,一覧表としてまとめてみた。特殊な研究室で用いられ,また使用頻度も低いものについては,表の構成の面積上割愛したが,機会があったら,この要領で,それらについても作表しようと思う.

  • 道路周辺における汚染物質の濃度変化と光化学大気汚染への影響
    才木 義夫
    1985 年 24 巻 1 号 p. 40-43
    発行日: 1985/02/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    自動車排ガスによる環境汚染の実態について,神奈川県下の主要道路周辺等で測定された大気汚染常時監視測定結果をもとに,一酸化炭素(CO),窒素酸化物(NO,NO2),非メタソ炭化水素(NMHC),浮遊粉じんの経時的濃度変化,各汚染物質濃度相互の相関性,オキシダント(0x)濃度への関連性等について解析した.汚 染物質濃度は冬季が夏季に比較して高く,経時変化ではCO,NO,NMHC,浮遊粉じん等は早朝と夜間に高い濃度を示す2山型を示し,この現象は地上発生源の自動車から排出した汚染物質が気象によって影響された結果であると考えられた.COと他の汚染物質とはかなり良い濃度の相関性が認められたが,一般環境局では認 められず,他の発生源め影響が大ぎいことがわかった.NMHC/NOx比とオキシダントとの関係ではNO等の濃度の高い市街地域では0x濃度は低いが,他の地域ではNMHC/NOx濃度比は0x濃度と関係が深いことが認められた.

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