安全工学
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軽合金の衝撃摩擦火花によるメタンガス着火特性
内田 早月駒井 武梅津 実
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1992 年 31 巻 2 号 p. 86-93

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抄録

石炭鉱山や可燃性ガスを取り扱う産業においては,衝撃摩擦による火花や加熱面に対する着火防止対策を講じる必要がある・本研究では,この中でも最も危険性の高いものの1つであるアルミニウム合金を取り上げ,落錘式試験装置を用いて各種の軽合金と炭素鋼との間に生じる衝撃摩擦火花によるメタンガス着火試験を行い,着火性に及ぼす諸条件の影響について調べた。その結果,自由落下の条件では落下高さが着火性を決定するための重要な要素であることを明らかにした.また,衝撃エネルギーと着火性との関係,着火確率に与えるマグネシウムおよびベリリウム含有率の影響などを見いだした.さらに,軽合金の着火危険性を評価するための指標として,50%着火率を示す衝撃エネルギーの値を用いること の有効性を示した.

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© 1992 特定非営利活動法人 安全工学会
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