昨年発生したJCO臨界事故は,さまざまな組織要因が関与して発生した組織事故であるととらえるべきことが次第に明らかにされてきた.これは,JCO事故特有のことではなく,近年発生した医療事故や県警不祥事などにも共通して見られる特徴である.そこで,本稿では臨界事故を始めとする過去の重大事故にどのような組織要因が関与していたかを示し,どのような戦略でこれらの組織要因の影響から逃れうるかにっいて述べた.特に,安全文化が組織要因の改善に果たすべき役割について言及し,安全文化の醸成には組織がとる行動としての(安全)管理が重要であることを示した.具体的には,「動的な潜在リスク」を発見し,軽減するための情報収集システムおよび従業員参加型の安全活動の重要性 を指摘した.