2008 年 47 巻 2 号 p. 77-83
次世代エネルギーとしての期待が高い水素は最小着火エネルギーが非常に小さく,着火範囲も広いことから静電気着火危険性が非常に高い.そこで水素がダストとともに配管上の亀裂から噴出した場合を想定して,噴出系統での電荷量を計測し,帯電機構を推定するための実験を行った.ダストとして,配管内の鉄さびを模擬して酸化鉄(Ⅲ)を用い,噴出系統を直管部分とノズルに電気的に分離して発生電流を計測した.その結果,ノズルで特に大きな帯電が発生することを明らかにした.またノズルでの帯電は,ノズル内に残存する酸化鉄の質量に大きく依存した.これはノズル内壁に衝突できる酸化鉄粒子の個数,すなわちノズル内部の酸化鉄粒子密度によって帯電が大きく支配されている可能性を示唆している.