温度可変の溶剤蒸気の着火エネルギー測定装置を用いて,15 種類の有機溶剤蒸気の着火エネルギーおよび爆発範囲ならびに水蒸気による不活性化の効果について測定を行った.いずれの溶剤蒸気も温度上昇とともに最小着火エネルギー(MIE)が指数関数的に減少し,かつ,爆発限界が拡大した.なかでもアセトンのMIE は温度依存性がきわめて高く,100 ℃におけるMIE は25 ℃のときの1/3 以下となった.静電スパークによる上・下限界濃度と交流スパークによるそれらの限界濃度の間には,線形回帰分析の結果,比例関係が近似的に成立することを示した.アセトンを対象に水蒸気による不活性化を試みたところ,温度100 ℃において水蒸気濃度30 %以上とすると実用上十分な程度に安全化が可能であることが確認された.