安全工学
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リスクコミュニケーション 特集
日米中の異文化クライシス・コミュニケーション戦略
片方 恵子
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2019 年 58 巻 6 号 p. 433-438

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抄録

クライシス・コミュニケーションとは,危機的事態覚知後にダメージを最小化するために行う言語・非言語を用いるレスポンスのことであり,リスク・コミュニケーション活動の一つに位置付けられる.クライシス・コミュニケーション戦略の一般的理論はすでに存在するものの,国民文化の相違によって,受け手となるステークホルダーによる評価は一様ではない.本稿は,日本,米国,中国について,各国の国民文化,社会システムの特徴および危機事例を挙げ,受け手の評価を概括し,各国に適切なクライシス・コミュニケーション戦略を論ずることを目的とする.その結果,トップによる謝罪,実直であることが評価される傾向の日本,対立を恐れずに明瞭な主張が評価される傾向の米国,調和を図ることが評価される傾向の中国といった,異文化的価値観を理解した上でのコミュニケーションが欠かせないことが検討できた.

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© 2019 特定非営利活動法人 安全工学会
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