2021 年 60 巻 4 号 p. 263-274
従来の安全解析では予測が困難な大規模複雑システムの創発的な事故に主眼をおいた安全解析手法としてSTAMP/STPA がある.この手法は既存システムの安全検証や改善に資する手法であることが既往研究にて明らかになっているが,これから新たな市場を創造するために開発される先例のないシステムの安全解析としての有効性は十分に示されていない. 本研究では,未来の無人車両システムを対象としてSTAMP/STPA による安全解析を行い,安全解析手法の有効性を評価した.分析の結果,本安全解析が①体系的分析,②安全設計に係る概定仕様の不備の明確化,③開発先例のないシステムの実用化に向けた新たなルール制定に係る論点整理,に有効であることが確認できた.