2022 年 61 巻 2 号 p. 141-148
爆発災害を未然に防ぐため,着火源と爆発性雰囲気を隔離する必要がある.空間的な隔離を確立するために,爆発性雰囲気が存在する可能性がある場所を,危険箇所として指定し,そこで使用する機器をリスクアセスメントに応じて防爆機器にすることで電気機械器具が着火源となることを防いでいる.本稿では,危険箇所を判定する際に定性的な表現で示されている換気有効度について,可燃性ガスの放出,希釈,換気に関わる機器の故障率を考慮することで機能安全の考え方を導入し,機器が正しく動作する時間からゾーンを算定する方法を提案した.機器の平均故障率と関係づけることで換気有効度の定量化を可能にした.