安全工学
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論文
新型クーロンメータを用いたサイロ内部の突起物から発生する 静電気放電の電荷量測定に関する実験的研究
崔 光石長田 裕生庄山 瑞季鈴木 輝夫
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2023 年 62 巻 2 号 p. 115-121

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抄録

本研究では,ピークホールド機能付の新型クーロンメータを使用して実規模サイロへの粉体投入時に金属球の突起物から発生する静電気放電の電荷量測定を試みた.実験装置としては実規模サイロを含む粉体空気輸送設備,粉体供給用ホッパー,金属製突起物(直径40 mm),放電観測システムなどである.粉体試料は3 mm のポリプロピレン(約800 kg)を使用した.結果によると,突起物で発生した静電気放電の電荷量を新型クーロンメータでリアルタイムに測定することができた.突起物で発生した静電気放電の電荷量は負極性の数十nC から数千nC であり,800 kg 投入終了後は-6045 nC の最大値が得られた.なお,今回の実験で得られた-6045 nC は放電エネルギーに換算すると87 mJ に相当し,可燃性ガス・蒸気だけでなく多くの可燃性粉じんの着火源となる可能性が高いので,極めて危険なレベルであると判断できる.

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