2024 年 10 巻 1 号 p. 87-92
要旨:〔目的〕本研究の目的は,転倒への恐怖が強い者と転倒に対して楽観的な者の違いを明らかにすることである。〔対象〕健康教室に参加した234名の中高年者を対象とした。〔方法〕参加者の体力,認知機能,生活機能,転倒リスク,フレイルを評価した。転倒経験および転倒恐怖の有無に基づき,危険群(転倒あり・恐怖あり),楽観群(転倒あり,恐怖なし),恐怖群(転倒なし,恐怖あり),ノーマル群(転倒なし,恐怖なし)の4グループに分類した。〔結果〕恐怖群は楽観群に比べ握力が弱く,社会的フレイルが多い一方で,楽観群は転倒リスクが高いものの握力が強く社会的フレイルが少ないことが明らかになった。〔結語〕転倒への恐怖は筋力や社会的交流の影響を受けている可能性が示唆された。