2025 年 11 巻 1 号 p. 39-45
〔目的〕過去の運動習慣が高齢期の心身機能に及ぼす影響を検討した。〔対象〕地域在住高齢者69名[平均年齢74.0歳(70.0〜80.0歳)]とした。〔方法〕基本情報に加えて,体組成,身体機能(握力,上体起こし,開眼片足立ち,30秒椅子立ち上がりテスト,歩行速度など),認知機能,フレイル,活動能力,栄養状態,身体活動量を測定し,過去の運動習慣を調査した。運動習慣の有無で測定項目を比較した。〔結果〕若年期に運動習慣があった者は高齢期でも身体活動が高く,中年期に運動習慣があった者は高齢期でも身体機能や食欲が高く,フレイルリスクが低いことが示された。高齢期のいま運動習慣がある者は食欲が高くフレイルのリスクが低かった。また,年齢にかかわらず運動習慣は健康に有益でありその必要性が確認された。〔結論〕若年期から定期的な運動習慣の獲得が推奨されるが,どの年齢から始めても運動は高齢期の健康に有益であることが示唆された。