2022 年 16 巻 1 号 p. 99-107
目的:フラワーアレンジメントがデイサービス利用高齢者の精神的健康状態に及ぼす効果を明らかにする.
方法:デイサービス利用者を通所曜日により介入群18名,対照群15名に分け,介入群へは2か月間に4回,1回約20分間のフラワーアレンジメントレッスンを行い,対照群には通常のデイサービスを継続した.初回レッスンの7日前及び2カ月間の介入終了7日後に日本語版WHO-5精神的健康状態表(WHO-5-J)を含むアンケート調査を実施した.また,第3回目レッスン前後のWHO-5-J得点の比較も行った.介入前後のWHO-5-J得点は対応のあるt検定にて比較した.
結果:介入群のWHO-5-J得点は16.9点から19.8点に有意に上昇したが,対照群の変化は有意ではなかった.第3回目レッスン前後のWHO-5-J得点には有意な差はなかった.
結論:デイサービス利用高齢者の精神的健康状態は2カ月間に4回のフラワーアレンジメントにより向上した.