応用老年学
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原著論文
閉じこもり高齢者に対する心理的介入プログラムの長期的効果
―新規要介護発生および生命予後との関連―
山崎 幸子藺牟田 洋美鈴木 理恵子安村 誠司
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2010 年 4 巻 1 号 p. 31-39

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抄録

 閉じこもり高齢者にライフレビューを用いた介入プログラムを行い、新規要介護認定率および生命予後に関する長期的効果を検証することを目的とした。対象は、栃木県大田原市在住の75歳以上の高齢者から、大田原市が独自に設定した優先度の基準に基づいて選定した。介入群は21人、コントロール群は性、年齢 (±2歳)、優先度、地区コードをマッチングさせた計63人とした。介入は、週1回、全6回とし、1回の内容は、健康情報の提供とライフレビューの60分に設定した。約2年の観察期間を設けた結果、介入群の方がコントロール群よりも有意に新規要介護認定率が高かった (ハザード比 : 3.43、95%信頼区間 : 1.64-7.20)。死亡率では両群に有意な差は認められなかった。介入群は、より支援が必要な対象者を選択している可能性が示唆された。しかし、介護サービスにつながったことから、結果的に介入群の死亡を抑制した可能性が推察された。対象者の選定基準の見直しや、さらなる追跡検討が今後の課題である。

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© 2010 一般社団法人 日本応用老年学会
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