箱庭療法学研究
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研究報告
診断を受けながらも発達障害とは見立てられない事例の特徴
皆本 麻実畑中 千紘梅村 高太郎田附 紘平松波 美里岡部 由茉粉川 尚枝鈴木 優佳河合 俊雄田中 康裕
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2016 年 29 巻 2 号 p. 43-54

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抄録

本研究では,発達障害と診断を受けながらも発達障害とは見立てられない子どもに焦点を当て,そのような子どもの特徴とプレイセラピーの展開について実際の事例に基づき検討した。まず,対象となった31事例のうち発達障害と見立てられなかった19事例について,発達障害の診断に至る背景によって「自己主導群」「摩擦回避群」「他者意識群」「心理反応群」の4群に分類した。どの群においても自他の区別が既に成立していることがうかがわれたが,内的な他者にリアリティが乏しいことが考えられた。発達障害と見立てられない事例では保護者や周囲の捉え方や関わりが子どもを「発達障害」の理解に収めてしまう側面があると同時に,子どもの側にも自信のなさや幼さがみられる場合も多いと思われた。

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© 2016 日本箱庭療法学会
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