産業衛生学雑誌
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調査報告
健康診断における食後中性脂肪値のスクリーニングレベルの検討
坂手 誠治惠 千恵子小林 正嗣村田 和弘阪上 皖庸木村 隆
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2003 年 45 巻 5 号 p. 201-205

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抄録
中性脂肪 (TG)値は飲食により大幅に変動するので, 空腹時の基準値に基づいて食後のTG値から高TG血症の有無を判断するのは難しい. 多くの健康診断受診者 (TG以外の生化学検査所見異常者と要治療有症者を除く)のTG値を検討すると, 男性における空腹時TGの平均値 (M)+2標準偏差 (SD)は, 一般にスクリーニング値とされる150mg/dlにほぼ一致した. このことから, 食後TGの経時的スクリーニング値を食後の各時間帯でのM+2SDとしたところ, ふるい分け率は19.9~21.8%で, 空腹時の23.5%に近似した率を示した. 従って, 食後におけるTGの実用的なスクリーニング値は, 食後の各時間帯でのM+2SDに最も近く1桁目が0の整数値とするのが適当であると考えられた. 女性の平均TG値は加齢により上昇する傾向を認めるものの男性のそれよりも低値であり, 20~49歳でのふるい分け率は空腹時5.3%, 食後3.2~5.8%に対し, 50歳代ではそれぞれ11.3%, 8.2~12.9%であった.
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© 2003 公益社団法人 日本産業衛生学会
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