山陽論叢
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軽度認知障害(MCI)スクリーニングにおける物忘れ相談プログラム(MSP)と改定長谷川式簡易知能評価 スケール(HDS-R)の有用性についての検討
塩谷 由加江村田 幸治奥山 真由美田中 愛子荒木 大治井田 裕子目良 宣子
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2023 年 29 巻 p. 101-106

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抄録
本研究は、軽度認知障害(MCI)スクリーニングにおける物忘れ相談プログラム(MSP) と改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の有用性について、認知症・軽度認知障 害スクリーニング検査日本語版(Japanese version of Montreal Cognitive Assessment: MoCA-J)と MSP 及び HSD-R との関連性をもとに検討することを目的とした。対象者は、 本学と A 市 B 区との包括連携協定による共同事業である「地域高齢者の健康測定」に参加 した A 市 B 区在住の 65 歳以上の高齢者 150 名のうち MoCA-J と HDS-R、MSP の全ての 調査を行うことができた 31 名とした。分析方法は、MoCA-J 総得点と、MSP 及び HDS-R について Spearman の順位相関係数を求めた。その結果、MoCA-J 総得点と MSP 総得点 には相関は認められなかった。MoCA-J 総得点と HDS-R 総得点には中等度の相関を認め た。さらに、HDS-R の総得点が 28 点以下の場合は、MCI の可能性を考慮する必要がある ことが示唆された。
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© 2023 山陽学園大学・山陽学園短期大学
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