農業施設
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園芸用パイプハウスの設計用内圧係数の提案
植松 康 金 南昔森山 英樹佐瀬 勘紀
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 44 巻 3 号 p. 107-114

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抄録
本研究では,園芸用パイプハウスを対象とし,妻面や側壁面に存在する隙間位置での外圧を1/40縮尺模型を用いた風洞実験で測定し,その時刻歴データを用いて内圧をシミュレーションした。その結果,内圧係数は風向によって大きく変化し,最も大きな正および負の内圧係数を与えるのは,風向が妻面および側壁面に正対する場合であることが示された。また,構造骨組および外装材に対して最大荷重効果がもたらされる2構面における外圧も同時に測定し,外圧と内圧の相関,およびそれらによる荷重効果の相関はいずれも低いことを明らかにした。筆者らは,既往の研究において構造骨組用外圧係数並びに外装材用ピーク外圧係数を提案したが,本論ではそれらと組み合わせることで設計用風荷重を合理的に評価できるような構造骨組用内圧係数並びに外装材用ピーク内圧係数を提案する。そして,それらを用いて算定される荷重効果は,外圧および内圧の時刻歴データを用いた動的解析から得られる最大ピーク値を概ねカバーしていることより,提案したモデルが設計用の値として妥当であることを示す。
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© 2013 (一社)学術著作権協会

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