抄録
機械換気される果樹用実験ガラス温室を対象に, レーザ光の投光・受光機器とエアロゾルを用いて, 局所的な換気回数を測定できる低廉な評価法の構築を行った。
室内をエアロゾルで充満させた後, 機械換気を開始し, 換気に伴ってエアロゾルが排出される過程を, エアロゾルによるレーザ光の変動割合から評価したものである。
本測定法に用いたエアロゾルは, 自然拡散や沈降などの影響がなく, 換気による数分程度の室内の変化の検証には十分に適用が可能であった。
室内の不均質が懸念される低換気回数時では, 本測定法によると, 局所的な換気回数は, 1.05~39.6回/hrであった。また, 評価した領域全体を平均した換気回数は19.1回/hrとなり, 給気量から算出した実施換気回数 (30.3回/hr) と比較すると過小であった。
本測定法は, 実施換気回数の測定法としてより, いわゆる完全混合の仮定に基づかない, 室内環境の評価を主眼とするものである。本測定法で示した局所的な換気回数のばらつきは, 室内の不均質な領域を形成する要因であることから, これまでの実施換気回数による評価から発展して, 室内空間の局所的な領域での換気回数を定量的に比較評価することが可能である。