日本化粧品技術者会誌
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原著
メラノソーム複合体の消化を作用メカニズムとしたトウキエキスの色素沈着改善効果
木曽 昭典曽 海峰前田 憲寿
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2017 年 51 巻 2 号 p. 134-141

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抄録
シミの代表例である老人性色素斑においては, 表皮基底細胞にメラノサイトから転送されたメラノソームが過剰に蓄積し, 複数のメラノソームが結合した大きなメラノソーム複合体を形成していることが報告されている。一方, シミのない皮膚においては分化の過程でメラノソームは細胞内小器官であるライソソームと融合し, ライソソームに存在する酵素によって分解され, メラニンが分散・希釈されることにより, 皮膚色を均一な状態に保っていると考えられる。本研究では, シミ部位に存在する大きなメラノソーム複合体の膜構造を崩壊させることにより, シミを薄くすることが可能であると考え, ライソソームに存在するタンパク質分解酵素であるカテプシン (cathepsin) に着目し, その活性を制御することによる色素沈着への影響を検討したところ, トウキエキスにカテプシンの活性促進作用をメカニズムとしたメラノソームの消化による色素沈着改善作用が認められたので, 報告する。
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© 2017 日本化粧品技術者会
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