日本化粧品技術者会誌
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新しい高圧ホモジナイザーの検討 パート 1
清水 敏之瀧下 満之峯尾 征次久保 正道
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1996 年 30 巻 2 号 p. 202-206

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抄録
高圧ホモジナイザーは, 微細エマルションやリポソームの調整等で, 注目されている。しかしながら, 現在販売されている装置では,
1) 高圧なので大きなエネルギーを消費すること
2) 予備乳化が必要であること
3) 研究用の装置でもおおがかりで使いにくい等の問題点があった。これらの問題点を改良するため, ポンプシステムには今や成熟期に達している高速液体クロマトグラフのシステムを利用し, キャビテーションを利用しないカラム形式の新しいチェンバーを考え, 低圧下の条件において, 予備乳化なしで, 簡単に既存の高圧ホモジナイザーと同等の性能が得られた。このチェンバーは高速液体クロマトグラフイー的手法を利用することにより容易にスケールアップも可能であり, この技術を利用すると化学分析技術のフローインジェクション分析に相当するデットボリュームの少ない新しいフロー系乳化技術の構築が期待できる。
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