抄録
近年、海洋調査・観測のプラットフォームとして自律型無人潜水機(AUV)の開発が盛んに行われている。AUVは電力源を含め、自身が活動するための全ての機器を耐圧容器内に搭載し、母船からの信号線・電力線などの拘束を受けず、完全に自律行動ができる無人機である。しかし、一般的にAUVは電力源の制約から行動時間、行動範囲に厳しい制限を受ける。当社はこの問題の解決策として、水中ステーションへドッキングし搭載電池へ充電する手法を選択し、その機能を実現するAUV「マリンバード」を試作開発した。本稿ではこのマリンバードの特長と主な機能、並びに昨年秋に実施した試験結果について述べる。