抄録
近年の情報化社会において,新たな人間_-_機械のインタラクション創出が求められている.ここでは,社会的応答機能を有したエージェントを開発することでこの目標達成を目指している.エージェントに社会的知性を与えるために,心のモデルを開発し、これを利用してエージェントの情緒的表現やパーソナリティを与えた.心のモデルによって,エージェントの社会的行為を制御し,利用者がエージェントに対して社会的振舞いを行いやすくした.社会的知性を与えたエージェントを導入した学習システムを利用した評価実験によると,利用者は学習パフォーマンスばかりではなく,学習システムやエージェントに対するフィーリングも向上させたことを示唆した.