抄録
本研究では、サプライヤ、集積センタ、工場、配送センタ、顧客から構成されるサプライチェーンにおいて、コスト最小となるように中間施設である集積センタと配送センタの配置と全構成要素間の輸送経路決定を行なうサプライチェーン設計問題を取扱った。そして、戦略レベルの意思決定支援法として混合整数計画問題による定式化を行い、その近似解法としてメタ戦略と数理計画法を組み合わせたハイブリッド型メタ戦略の提案を行なった。本解法は、原問題を階層的にいくつかのサブ問題に分割した上で、各サブ問題の問題構造に応じて効率的解法を適用し、階層間にわたる調整に工夫を加えることで、実用規模の問題への対応と求解の効率化・高速化をねらう点に特徴がある。その有効性は,数値実験を通して確認した。