抄録
本研究では、未知ぼやけ関数と雑音により劣化した画像に対して、劣化画像データのみを用いた画像修復と画像モデルの同定法(ブラインド画像修復)を提案する。原画像モデルには、拡張半因果的確率モデルを用い、画像モデルの同定方法は、Nehoraiと Stoicaによって提案されたARMAモデルの同定方法と、Wilsonが提案したニュートン法によるスペクトル因子分解法を組み合わせた複合アルゴリズムを用いる。また、画像モデルの同定の際、計算量軽減のためにDSTを用いるが、近似が生じるためこの近似の影響を軽減する補正アルゴリズムについても考察した。