抄録
文字認識や顔認識などのパターン認識システムでは、まず対象から特徴抽出を行い、その特徴量を用いて識別を行う。従来の認識システムでは、識別部をいかに最適化するかを問題としており、統計的手法や学習等を取り入れ、活発な研究がされている。しかし実際の問題では、識別部よりも、特徴抽出部によって認識系の性能の大半が決定付けられてしまう。したがって、識別部をいかに最適化しようとも、認識性能が向上しないことが多い。そこで本発表では、特徴抽出部を学習によって再構成することで、認識性能が向上する認識システムを提案する。具体的には、特徴抽出フィルタの学習・反学習アルゴリズムによって、クラスを分類する特徴を獲得する。また、実際の問題に適用し、認識システムの認識性能が向上した結果を示す。