抄録
従来型テクニカル分析手法を用いて株式売買を行う際には、「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」が生じた後に株式売買を行うこととなる。しかしながら、こうした従来型手法では急激に変化する株価の動きに機敏に対応できない可能性が生じる。従って、「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」が生じる前に取引を行うことが出来るならより効率的な売買が可能となるであろうと考えられる。本研究では、従来型テクニカル分析手法を活用する一つの試みとして、遺伝的アルゴリズムを融合した新しい株式売買意思決定支援システムを提案する。そして様々なコンピュータシミュレーションにより提案手法の有効性を確認する。