抄録
近年様々な分野でロボットハンドに高い汎用性が要求されてきている。ロボットハンドにおける汎用性とは様々な形状の対象を安定に把持したり操れることであり、著者らはこの目的の達成のために指の本数やその配置関係を変えられる形態可変型ロボットハンドを試作してきた。形態可変型ロボットハンドはロボットハンド各部をモジュール化することによって、指の本数や指の配置関係が可変という特徴や一部が故障してもそれが全体に影響しないことや、モジュール単位での交換が簡便であるという利点もある。しかし、従来試作したロボットハンドは機構上の問題のため指の自動着脱を繰り返し行うことが難しく、またモジュールが大型化してしまう問題点が見られた。今回はこのような問題点を解決し、特徴を生かすことのできるような新しい機構を提案し、開発したので報告する。